介護保険制度の改定で何が変わる?
地域包括ケアと生協の役割を考える学習会
鹿児島県生協連では、8月27日(水)、鹿児島市の生協会館で介護保険制度改正に関する学習会「地域包括ケアと生協の役割を考える」を開催しました。
この学習会は、来年度介護保険制度がどのように改正されようとしているのか、また国が推進する新しい地域支援事業で生協がどのような役割を果たせるのかを考えようと企画したもので、4生協(鹿児島医療生協、奄美医療生協、グリーンコープかごしま、生協コープかごしま)の役職員のほか、関連する福祉法人などの参加も合わせ約100名の参加がありました。
学習会では、鹿児島県保健福祉部介護福祉課の石崎友三氏、生協ひろしま福祉事業部統括部長の岡崎晃氏に講演を頂きました。
鹿児島県の石崎氏は、介護保険を含めた社会保障財政の厳しさを踏まえ「公助から共助、互助へ社会の仕組みを転換し民間ネットワークを活用した地域包括ケアシステムを構築することの必要性」について話されました。
岡崎氏は、生協ひろしまや全国の生協の先進的な取り組みを紹介しつつ生協の総合力と協同組合間のネットワークを生かして強みを発揮していくことの重要性について話されました。
また、県生協連「地域ささえあい推進委員会」の東香代子事務局長が、「介護予防サービスを受けている要支援1・2の方へのアンケート」の調査結果を報告。「対象者の88.3%が高齢者のみ世帯となっており生活基盤が弱くなっている」「現在受けているサービスは、掃除、調理、買い物等の生活支援が多い」「制度改正を知らない人が63.7%。知っている32.4%のうち、その半数以上が、不安を感じている」ことなどを解説しました。
参加者からは、現場の実態も踏まえて「地域でのささえあいの基盤が弱っている中で地域包括ケアシステムが構築できるのか不安だ」「独居や認知症の高齢者へのサービスが切り捨てられることのないようにして欲しい」「生協の強みやネットワークを活用して地域のくらしを守る仕組みを考えたい」などの感想が寄せられました。
今後、県生協連では「地域ささえあい推進委員会」を中心に市町村との懇談をすすめ、生協が行政や地域と一緒にできることはないか検討していくことにしています。
100人の役職員が学習
鹿児島県の石崎さんが「地域包括ケアシステム」について講演
生協ひろしまの岡崎さんは「全国の生協の実情」について講演